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事例紹介

株式会社西部技研様

IT基盤の現状調査から刷新後の運用含め、情報システム部門を丸ごとアウトソーシング。
IT人材の採用が難しい地方企業でも高度なIT環境を整備

株式会社西部技研
[イメージ]導入事例~プラットフォームインテグレーションサービス

省エネルギーや環境保全に貢献する製品を企業向けに提供している株式会社西部技研。グローバル企業へと成長を続けるなかで取引先から求められるセキュリティ監査要求にも対応できるIT基盤の強化が必要だった。
そこで、アナログで運用してきたITインフラ基盤を刷新すべく、社内のIT部門としての役割を担ってくれるアウトソーシング先として東芝ITサービスを選択。機器の選定及びキッティングを含む導入・構築からITインフラ基盤の整備、そしてシステム監視や利用者へのヘルプデスクまで、東芝ITサービスの技術力や提案力、そして各種ソリューションをフル活用している。

[イメージ]株式会社西部技研 経営企画室 本田 美保子 氏

株式会社西部技研
経営企画室
本田 美保子 氏

課題

IT人材が不足するなか、社内におけるIT基盤の強化が急務に

「大学発ベンチャーの先駆け」と称される株式会社西部技研。九州に本社を構える従業員数400名ほどの中堅企業ながら、1965年の創業以来、高度な技術力をもとに、全熱交換器やデシカント除湿機、VOC濃縮装置といった省エネルギーや環境にやさしい各種ソリューションを開発、製造販売している。各業界の製造工程で活用される環境装置を提供するだけでなく、産業廃熱を有効利用する巨大な全熱交換器まで多種多様な製品を世に送り出し、グローバルにもビジネスを展開している。
独自の高い技術力によってビジネスを拡大し続ける同社は、近年、大手企業との直接取引が増加し、サプライチェーンへのセキュリティ監査などに対応できるIT基盤の強化が求められてきた。「私が3年前にジョインしたタイミングには、社内のIT基盤をさらに強化していくための環境づくりが急務となっていたのです」と経営企画室本田美保子氏は当時を振り返る。一般的に地方の製造業ではIT人材の確保が難しく、同社においてもIT基盤の整備から運用ポリシーの策定、監視を含めた運用までを担える人材が不足していた。そこで、同社におけるIT部門の役割を担ってくれるアウトソーシング先を模索していたという。

[イメージ]導入事例~プラットフォームインテグレーションサービス

選定

社内のIT部門として動いてほしいというコンセプトに賛同

「セキュリティや技術レベルだけでなく、ポリシー設定を含めた運用までのIT基盤全体を、取引先の大手企業が認めるレベルにまで高めるのはプロパー社員だけでは正直難しい。企業としてさらなる飛躍を遂げるには、IT環境を一気にレベルアップする必要がありました。そのためにはアウトソーシングすることが最良だと判断したのです」(本田氏)。
アウトソーシング先候補として複数の企業に声をかけたものの、例えばヘルプデスクといっても対象はオフィスツールのみに限られるなど、限定的な対応しかできないところばかり。そんななかで注目したのが、東芝ITサービスが提供するプラットフォームインテグレーションだった。
東芝ITサービスは、インフラの見直しから機器調達、保守・運用、そしてセキュリティ対策まで幅広いソリューションを提供し、システム運用においてもリモート監視やヘルプデスクなど豊富なソリューションをそろえている。同社が求めるアウトソーシング先としては最適な選択だったという。

「自社に置くのはIT戦略を考える企画部門のみ。東芝ITサービス様には、我々のIT実務部隊として、機器選定から環境整備、システム運用、ヘルプデスク機能までを担ってほしいというコンセプトに賛同してくれました」(本田氏)。
その結果、東芝ITサービスが提供するプラットフォームインテグレーションを採用することになった。「運用までお願いすることを前提としてIT基盤の整備からお願いしました。大手製造業と比較したとしても大きな劣後がないレベルを達成することが目標でした。」(本田氏)。
また、地方の企業が抱える課題として、社内にIT人材がそろっていたとしても、IT環境の高度化が進む現状では、持っている知識および技術がいずれ陳腐化してしまうことが懸念される。「我々と同じような課題を抱える地方企業は少なくないはずです。その課題を解決するために、東芝ITサービス様には、我々と一緒に作り上げたノウハウを活用してビジネスモデルを作り、他社に展開しても構わないと伝えました。正直無理を言った部分もありますが、この意見に共感いただき、全面的に支援してもらうことができました」(本田氏)。

評価

東芝ITサービスが安定運用に貢献、従業員に生まれた安心感

東芝ITサービスは同社のIT部門として、サーバやネットワークなどITインフラ全般の選定から導入、PCのキッティングも含めたITインフラ環境の整備、そしてリモート監視やヘルプデスク、巡回運用といった多くのサービスをワンストップで請け負い、同社が描く最適な環境づくりを強力に支援している。同社に常駐せずともきめ細かな支援が最適なコストで実現できるよう、東芝ITサービス内に運用サポート体制を整備。また、定例会を開いてIT運用の状況確認から課題の抽出、次のテーマに至るさまざまな話題などを共有している。
「コミュニケーション基盤であるMicrosoft365の運用管理はもちろん、ITツールに関する質問を受け付ける社内ヘルプデスク機能やPC、スマホを始めとしたIT機器のキッティングやトラブル対応なども一手に引き受けてもらっています。アカウント管理や退職者PCのリフレッシュ、さらに必要に応じた技術調査も含めて、まさに我々のIT部門として活動してもらっています」(本田氏)。
東芝ITサービスにIT基盤の運用を任せたことで、同社が描く成長戦略を強力に支える安定したIT環境が整備できたことを本田氏は高く評価する。「何かあれば気軽に質問できる窓口や、PCが不調でもすぐに代替機の手配やキッティングができる体制が整ったことで、従業員に安心感が生まれました。従業員のITリテラシーも向上し、工場の製造ラインの社員も含めたMicrosoftTeamsといったデジタルコミュニケーションの活用も広がっています」(本田氏)。
同社が求める環境づくりに尽力している東芝ITサービスへの評価も高い。「他社にお願いすると断られてしまうことにまで踏み込んで対応してくれて、とても感謝しています。実は工場内に情報基盤としてのハンディターミナルを展開する際も、商流を介していないにも関わらずテクニカルな相談に乗ってくれたことから、運用をお願いすることになりました。親身に対応してもらえたおかげで、クラウドサービスやMDMなどのセキュリティを含めて、現場に最適なIT環境の提供が実現しました。おかげで製造業にはめずらしく製造ラインの社員も含めてすべての社員が各人専用のIT端末を持っているという情報インフラが整備できました」(本田氏)。
また、通常は3~5年程かけて進めていく大掛かりな刷新を、今回は2年という短期間で整備することができた。「以前の環境が脆弱だったこともあり、できるだけ早くIT基盤を整備したかったのです。一気に進めたのは、暫定環境がいたるところに残ってしまうことを避けたかったから。東芝ITサービス様の支援があったからこそ、全社的なIT環境の迅速な整備が実現できました」(本田氏)

今後

次のIT基盤づくりに向けて、継続した協力を期待

IT環境が整った今、しばらくは安定運用を続けていくという。「2~3年は運用を続けながら、次の環境について考えていくことになるでしょう。その間には技術も環境も変わっているはずで、東芝ITサービス様と相談しながら、次のIT基盤づくりに向けて取り組んでいきたい」(本田氏)。
ただし、最先端のテクノロジーを積極的に導入していくというよりは、安定運用につながる環境を目指していくという。「前職の金融業界では、ITが競争力の源泉になっているようなところがありましたが、製造業である我々にとっての強み、大切にすべきことはそこではありません。そのためにも、安定して利用できるIT環境整備をこれからも続けていきたいですし、東芝ITサービス様にはその環境づくりに引き続きご協力をお願いしたいと思います」(本田氏)。

この事例のサービス

ネットワーク設計・構築サービス

巡回訪問サービス

ヘルプデスクサービス

企業プロフィール

社名 株式会社西部技研
代表者 代表取締役社長 隈 扶三郎
資本金 1億円(払込資本)
社員数 370名
設立 1965年7月
売上高 95億9百万円(2020年)
国内拠点 13拠点
事業内容 全熱交換器、デシカント除湿機、デシカント空調機、VOC濃縮装置、機能性ハニカムフィルタなどの省エネ・環境保全機器の開発、および製造・販売、他

この記事の内容は2021年12月に取材した内容を元に構成しています。
記事内における数値データ、社名、組織名、役職などは取材時のものです。

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