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事例紹介

芝浦自販機株式会社様

気持ちを汲み取る電話対応と迅速な現場復旧がファンの醸成を強力に後押し保守サービスがビジネスのアドバンテージになる

芝浦自販機株式会社
[イメージ]導入事例~パートナー保守サービス

券売機や自動販売機に関する設計から製造、販売、保守までを一貫して手掛けている芝浦自販機株式会社では、全国の施設や店舗など同社の顧客に提供している券売機に関する保守サービス体制を充実させるべく、東芝ITサービス株式会社の「パートナー保守サービス」「ヘルプデスクサービス」を採用。24時間365日の保守体制を整備することで、同社のビジネスを保守の面から強力に支援している。

[イメージ]芝浦自販機株式会社 営業統括部 営業統括部長 田中 亨 氏

芝浦自販機株式会社
営業統括部
営業統括部長
田中 亨 氏

[イメージ]芝浦自販機株式会社 サービス部 主査 高嶋 哲也 氏

芝浦自販機株式会社
サービス部
主査
高嶋 哲也 氏

【課題】複数の保守体制でリスクを回避したい

1970年に発表した収納容積の大きなたばこ自販機を展開して以来、時代のニーズに応えた様々な製品を市場に展開している芝浦自販機株式会社。1993年には前身となる芝浦テクニカル・システムズ株式会社を設立して自動販売機のサービス事業をスタートさせ、現在は券売機や汎用自販機を中心に設計から製造、販売、保守まで一貫した体制で顧客のビジネスを強力に支援している。「大きなシェアを持つ券売機については、クレジットカード対応や各種電子マネー対応などこれからの時代に求められる最新機能を搭載した新機種も展開していく計画です」と営業統括部 営業統括部長 田中 亨氏は事業展開について説明する。今後も増え続ける訪日外国人をターゲットにしたインバウンド対応にも積極的に取り組んでいる状況だ。

そんな同社では、これまで代理店を中心に製品販売を行っており、保守についても販売代理店が手掛けてきた経緯がある。「これまでは代理店をサポートすることが中心だったため、社内だけでもある程度カバーすることが可能でした」とサービス部 主査 高嶋 哲也氏は語る。しかし、高速道路のサービスエリアや大手飲食チェーンなど全国展開を行う大規模な案件については直販での展開を行っており、24時間365日の保守体制が求められるケースも増えてきたという。「その体制づくりのために、とある外部の企業へ保守を移管してきました。ただし、その1社だけで運用を続けると、当然リスクも出てきます。万一の事態も想定し、他にも保守移管が可能な企業を探していたのです」と高嶋氏は当時を振り返る。

【選定】現場経験を持つ人材を配したヘルプデスク対応が大きな後押しに

[イメージ]券売機

同社が要件に挙げていたのは、保守体制はもちろん、券売機ならではの要件に対応できるかどうかだった。「大前提として、24時間365日の対応が全国規模で行うことが可能な体制が整備できるかどうか。そして、券売機は当然ながら金銭が絡む機械です。本来であればお客さま自身で金銭の抜き取りをした後に修理などを行うことになりますが、状況によっては金銭が入ったまま作業に入らざるを得ない場合も。金銭を含めて取り扱えるかどうかが重要でした」と高嶋氏。また、券売機は大型の部品も組み込まれており、PCなどの保守とは異なる部分もある。「コンピュータ系の保守とは異なるスキルが要求されるハードウェア的な交換がその場できちんとできるかどうかも重要なポイントでした」と高嶋氏。

そこで同社が注目したのが、東芝ITサービスが手掛ける「パートナー保守サービス」であり、「ヘルプデスクサービス」だった。「2社での保守体制は構想段階だったのですが、検討しようとしていた矢先にお電話いただき、詳しくお話を伺ったのがきっかけです」と高嶋氏は振り返る。話を聞く中で、金銭を取り扱う機器を手掛けた経験を持ち、かつ同社が手掛けるメカ系ハードウェアも取り扱ったという実績を評価したという。「以前保守を委託していた企業の保守員の中には、工具の取り扱が不慣れでメカ系ハードウェアの取扱いに安心感が持てなかったことも。我々の製品がきちんと扱えるかどうかは重要だったのです」と高嶋氏。

特に大きなポイントだったのが、ヘルプデスクが設置されるコールセンタを見学したときだった。「ヘルプデスク対応をしていただく予定の方を紹介いただいたのですが、皆さんベテランの方ばかり。その理由を尋ねると、現場を経験したメンバーだと説明いただきました」。電話をかけてくる顧客は急ぎでかつトラブルの場面が多く、中にはクレームで怒っている人も。「ヘルプデスクで重要なのは、お困りのお客さまの気持ちを汲み取ること。それには現場を経験していることがとても重要です。単に電話を受けるだけでは意味がありません」と高嶋氏。その点、東芝ITサービスには安心感を持ってお願いできると感じたという。

結果として、東芝ITサービスが提供する保守サービスを採用することになるが、いきなり全国に保守サービスを展開すると技術的なスキル移管や管理も含めて混乱し、過去には立ち上がるまで1年あまりを要したこともあったという。そこで、まずは首都圏エリアを軸にサポート体制を整備することになった。

【評価】東芝ITサービスの保守サービスがビジネスに好循環を生み出す

現在は、同社が提供する20種類あまりの券売機が設置された、首都圏エリアの飲食店など個店を中心に、ヘルプデスクの窓口から問い合わせの切り分け、保守員の手配、現場での作業まで含めて一括して東芝ITサービスにアウトソーシングを行っている。日々のコール状況や現場作業の状況などは日次レポートとして報告され、定例報告会でも詳細な作業報告が行われている。「月平均でおよそ20~30件程度のコールがあり、その半数あまりで現場へ保守員が出動している状況です。我々よりもお客さまと仲良くなってくれる保守員の方もいるほどで、我々のファンづくりに一役買っていただいています」と高嶋氏は評価する。

社内で対応していた時は、保守員が案件を多く抱えてしまうと翌日対応せざるを得ない場面もあったが、東芝ITサービスに保守を委託したことで即日対応が可能になり、迅速に現場へ駆け付けることが可能な状況にある。「券売機は、本来省力化に寄与するものです。それを止めてしまうと、お店のスタッフにお金の処理をお願いすることになり、現場が回らなくなることも。今では一次対応も素早く行うことができるようになり、お客さまにご迷惑をおかけすることがなくなったのは非常に大きい」と高嶋氏は力説する。

保守サービスの充実は、同社のビジネスにも好循環を生み出している。「購入いただいたお客さまに対して満足いただけるサービスが提供できると、数年後の買い替え時にも“サービスが良かったから芝浦自販機にしよう”といっていただけるようになります。また、企業系のお客さまの場合、24時間365日の対応が可能なことが伝えられることは大きなアドバンテージの1つとなります」と評価する高嶋氏。

実際の運用場面では、同社に対しての問い合わせが少ないながらも、必要な情報はきちんと報告や相談の形で連絡が入るため、勝手な判断で物事を進めていくこともなくて安心して任せることができているという。「新製品の発売時には、お客さま対応のために我々の社内でも一生懸命勉強することが必要で、初めて保守を手掛ける際にはそれなりに問い合わせがあってしかるべき。しかし、初めて扱う機種のはずなのに、本当に大丈夫かなと心配になるぐらい、ほとんど我々に質問が来ないのです。裏を返せば、製品理解のためにしっかり社内で勉強していただいており、とても感心しています」。券売機の技術移管をする講習会でも、現場で作業を行う保守員自らハードを分解してモノを理解しようとしていく姿勢が見て取れたと高嶋氏。「ヘルプデスクの方も現場の方もそうですが、とてもまじめに取り組んでくれています。保守の場面では下手をするとお客さまに怒られる場面もありますが、それでも一生懸命お客さまの立場にたって対応していただいており、とてもありがたい」と評価する。

【今後】全国展開を進めながら、新たな領域や機種への対応にも期待

今後については、現在首都圏エリアに限定していた展開を、東北や中部、関西、九州といった形で段階的にエリアを広げていく計画となっている。また、現状は券売機をターゲットにしているが、問い合わせが多く寄せられている汎用自販機の保守も含めてサービス拡充を検討しているという。「特に汎用自販機はニッチトップな領域で、こちらも今後は全国展開が期待されています。ぜひトータル的な保守対応をお願いしたい」と田中氏。

券売機については、今後新型の券売機が続々と登場する計画となっており、柔軟な対応が求められている。「社内に設置されたサーバとつなげてリモートメンテナスが可能な環境を整備するなど、外との接続も視野に入れています。また国が進めるキャッシュレス化に対応するべく、クレジットカードや電子マネー対応の機種が出てくるため、どんな形の問い合わせが寄せられるのか未知数なところも。ハードウェアからITの領域まで含めた幅広い対応が求められるため、改めて期待しています」と田中氏に今後について語っていただいた。

[イメージ]田中 亨 氏 / 高嶋 哲也 氏

この事例のサービス

パートナー保守サービス

ヘルプデスクサービス

企業プロフィール

社名 芝浦自販機株式会社
代表者 代表取締役社長 城所 宏
資本金 3億円
社員数 100名(18年7月現在)
事業内容 自動販売機製造業
設立 1993年6月3日
売上高 2,057百万円(17年度)
国内拠点 9拠点
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