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事例紹介

株式会社ブロードバンドタワー様

保守業務のアウトソーシング先としての最適解へ
高い課題解決力と柔軟な対応力でサービス品質の向上に貢献

株式会社ブロードバンドタワー
[イメージ]導入事例~パートナー保守サービス

データセンター事業を中心に展開する株式会社ブロードバンドタワーでは、同社が手掛けるストレージソリューションの一次保守業務を外部に委託している。課題解決力と現場での柔軟な対応力をさらに高められるように、新たな委託先を検討。受注後のハードウェア受入検査から事前の論理設定などのキッティング業務、障害発生時の現場駆け付け、そして一次切り分けまでの保守業務の委託先として東芝ITサービスを選択。作業時間の短縮や教育コストの削減、現場での柔軟で細やかな対応などを通じて、顧客のサービスの品質向上に大きく貢献している。

[イメージ]技術本部 サービスマネージメントグループ シニアディレクター 弓田 佳樹 氏

技術本部
サービスマネージメントグループ 
シニアディレクター
弓田 佳樹 氏

[イメージ]技術本部 サービスマネージメントグループ エキスパート 坪山恵美 氏

技術本部
サービスマネージメントグループ
エキスパート 
坪山 恵美 氏

[イメージ]技術本部 サービスマネージメントグループ マネージャ― 中南 智 氏

技術本部
サービスマネージメントグループ 
マネージャー
中南 智 氏

課題

保守業務のアウトソーシング、柔軟な対応が可能な委託先を模索

日本初の専業型インターネット・データセンター(iDC)事業を展開する企業として2000年に設立し、東京・大手町や大阪・西梅田など、アクセスしやすい都市型データセンターを中心に運営している株式会社ブロードバンドタワー。現在はデータセンターサービスに加えて、自社のクラウドサービス「c9 Flex」や、企業・団体向けのストレージ製品、高度なノウハウで監視・運用対応を行うMSPなどのさまざまな事業を展開している。
そんな同社が展開するストレージ製品のひとつが、デル・テクノロジーズ社のスケールアウトNAS「Dell PowerScale/Isilon」だ。記憶容量とパフォーマンスをシステム停止なしでシームレスに拡張でき、データをアクセス頻度に応じて自動階層化する機能を有するなど、柔軟性と安全性を備えた高性能なソリューションである。
同社は「Dell PowerScale/Isilon」製品を180社以上のエンドユーザーに累計で2,700ノード(台)以上を販売、国内でも最大規模の導入実績を誇っている。
直近では、「Dell PowerScale/Isilon」にAPIレベルで組み込むことができるランサムウェア対策ソフトウェアの「Superna Eyeglass Ransomware Defender」を日本で初めて提供を開始。時代のニーズに即した新たなソリューションも積極的に手掛けている。また、同社の保守サービスは、米国Dell Technologies Inc.から、特にサービスの品質が素晴らしいと認められたパートナーに授与される「Channel Services Delivery Excellence Award」を2020年、2021年の2年連続で受賞している。
「メーカーも保守サービスを提供していますが、私たちは独自の経験とノウハウをもとに、きめ細かい設定などにも対応しています。それぞれのお客様に適した最高のサービスを提供することが高い評価につながっていると考えています」と技術本部サービスマネージメントグループ シニアディレクター 弓田 佳樹氏は説明する。
同社は東京に本拠地を置き、デル・テクノロジーズ社の技術認定を取得したエンジニアが多数在籍。全国を対象とした一次対応については、技術パートナーとの連携でサービス提供してきた。今後さらなる事業拡大を進めていく上では、より一層、顧客に望まれる高品質なサービス提供や現場での対応力向上が必要であり、これまで以上に技術パートナーとの柔軟な連携・サービスの高度化が重要と考えた。そこで、契約更新のタイミングに合わせて、委託先の再検討を進めることになった。

選定

高い品質と対応力、顧客サービスへの姿勢も含めて委託先を選定

株式会社ブロードバンドタワー

新たな委託先については、基本的な保守作業に加え、新規導入時の受入検査を含めた対応や、部品交換だけでなくプラスαの切り分け調査ができることなど、これまで以上に高いサービスを提供できる対応力を念頭に、複数の事業者を検討。そこで注目したのが、東芝ITサービスのハードウェア保守サービスだった。「実は以前、別のプロダクトの保守サービスを企画したときに提案してもらったことがあるのです。その際、東芝ITサービスに委託すれば柔軟な保守サービスが受けられるに違いないという好印象を持ちました」(弓田氏)。
期待する“柔軟な保守サービス”として、例えば、通常は現地にエンジニアが出向いて論理設定をするが、できれば出荷前の検査時にリモートで論理設定をしてもらいたいと考えていた。「現地に入ってから設定をすると時間がかかってしまい、お客様にも負担になります。そのため、事前に設定をしておきたいと考えていました。東芝ITサービスであればその作業にも対応してもらえることがわかり、ぜひお願いしたいと委託を決断したのです」(弓田氏)。
また、顧客と向き合う姿勢も高く評価したポイントだ。「東芝ITサービスは“こうすればできます”という前向きな提案をしてくれるのがありがたいです。常に、どうすればサービス品質を高められるかという視点を持って取り組んでくれる姿勢は、大切なお客様の保守を安心してお任せできます」と同グループエキスパート坪山恵美氏は評価する。
さらに、ハードウェア保守に関する豊富な実績も評価のポイントだった。「東芝ITサービスはストレージの保守について大変豊富な実績を持っています。それは私たちにとってとても心強いことでした。実は、Dell PowerScale/Isilonについても、東芝ITサービスが他社から受託している実績があることを知っていました。その意味でも、安心してお願いできると考えたのです」と同グループマネージャ―中南智氏は語る。
その結果、同社が提供するDell PowerScale/Isilonのストレージソリューションの保守業務の委託先として、東芝ITサービスが提供するハードウェア保守サービスを活用することとなった。

評価

コスト削減はもちろん、委託業務の拡張が可能な柔軟性を評価

現在、同社では東芝ITサービスに全国のユーザーに展開するDell PowerScale/Isilonとスイッチを含め、1,000ノードほどの保守を委託している。委託業務としては、年間130件ほど発生するハードウェア故障への対応はもちろん、導入前の受入検査から論理設定のインストールなどにも対応している。「私たちのコールセンターでお客様からの問い合わせを受け、必要に応じて東芝ITサービスの保守担当に現地に駆け付けてもらいます。そこで、部品交換などの復旧作業や、必要に応じて一次切り分けにも対応してもらっています」(中南氏)。また、併せて受入検査後の論理設定を委託することで、現地での設置作業にかかる時間も大きく削減できているという。
以前は同社のエンジニアが現場に向かうケースも多かったが、今は東芝ITサービスのエンジニアだけで現地対応が済むようになったという。「ファームウェアのリセットが必要となった事案では、パーツ交換のあと、ファームウェアのアップデートまで行っていただきました」(坪山氏)。「今は東芝ITサービスにほぼ全てお任せできるので、私たちが出向くことはほとんどありません。」(弓田氏)。
東芝ITサービスへの委託を開始してから1年あまり。工数も含め、年間100万円以上のコスト削減につながっているという。
また、委託先のエンジニアへの技術指導についても、東芝ITサービスのメンバーが技術を習得した上で全国の社内エンジニアをトレーニングするなど、教育コストの削減にも貢献している。「ハードウェア交換のトレーニングには、実際に機材を持ち込む必要があり、お金も工数もかかります。東芝ITサービスに保守の実績があるストレージだったこともあり、教育に関しても大変スムーズでした」(坪山氏)。作業の手順書なども基本的には同社で作成しているが、東芝ITサービスはさらによい手順を提案するなど、さまざまな面で尽力しているという。「渡した手順書を元に、積極的にプロアクティブな提案をしてくれる。お客様にとって最適な環境づくりを心掛け、実践してくれています」(中南氏)。
また、現場での細かい要望にも柔軟に対応してくれると好評だ。「スイッチ周りのバグが発生したとき、お客様にご自身での設定変更をお願いしたのですが、作業についてご承認をいただけないことがありました。そこで東芝ITサービスに相談したところ、保守作業の一環として快く引き受けてくれてすぐ現場に向かってもらえたのです。柔軟な対応とフットワークの軽さにとても感謝しています」(坪山氏)。またミーティングの際には、東芝ITサービスの営業と技術担当の他、サービス設計を行う推進部のメンバーも参加する。これによって、エンドユーザーを見据え、トータルの運用を含めた具体的なサービス設計にまで落とし込むことが可能となり、顧客が求める高いサービスの実現につながっている。

今後

現地構築や別プロダクトへの展開など、さらなるWin-Winな関係を築きたい

現状は論理設定までを東芝ITサービスに委託しているが、今後はさらに現地での構築サポートなども含めて委託範囲を広げていきたいという。「ストレージと併せて、ランサムウェア対策ソリューションの相談も増えており、ハードルは高いものの、環境設定も含めて委託できるようになることが理想です」(中南氏)。「交換部品、パーツの管理やメーカーへの返却にも対応してもらえるようになれば、運用もよりシンプルでスピーディーになると期待しています」(坪山氏)。
現在は、Dell PowerScale/Isilonに対する保守委託業務の範囲だが、別のストレージやサーバ群の構築も含め、他のプロダクトについても委託業務を拡張していきたいという。「新規の立ち上げでも、保守については東芝ITサービスに相談できるのはとても心強い。今後は単なる保守の業務委託のみならず、Win-Winのよい関係をよりいっそう発展させていきたいと思っています」(弓田氏)。

この事例のサービス

パートナー保守サービス

企業プロフィール

社名 株式会社ブロードバンドタワー
代表者 代表取締役会長兼社長CEO 藤原 洋
資本金 3,453百万円
社員数 242名(連結)
設立 2000年2月9日
売上高 15,529百万円(連結)
国内拠点 6拠点
事業内容 コンピュータプラットフォーム事業、メディアソリューション事業

この記事の内容は2023年1月に取材した内容を元に構成しています。
記事内における数値データ、社名、組織名、役職などは取材時のものです。

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