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事例紹介

青森保健生活協同組合 あおもり協立病院様

サーバー基盤からネットワーク、セキュリティまでICTインフラをまとめて整備
培った技術とノウハウで院内のICT化を強力にサポート

青森保健生活協同組合 あおもり協立病院

青森保健生活協同組合が運営するあおもり協立病院では、病院内ネットワークの更新に伴い、新たな環境を模索。詳細にセグメントを分割することによるネットワークセキュリティの強化と10Gインターフェースが利用可能な柔軟に拡張が可能な環境づくりを目指し、東芝ITサービスが提案する“基幹ネットワークスイッチ老朽化に伴う更新”を選択。シンプルな監視体制によってコストパフォーマンスに優れたネットワーク環境の整備を実現している。

[イメージ]法人情報システム課 課長 医療情報技師 木村 正博 氏

法人情報システム課
課長 医療情報技師
木村 正博 氏

[イメージ]法人情報システム課 主任 医療情報技師 坪内 伸夫 氏

法人情報システム課
主任 医療情報技師
坪内 伸夫 氏

課題

既存ネットワーク機器の保守切れに伴って新たな環境への刷新を計画

生協に加入した組合員と医療・介護の専門家が協力して病院などを運営する医療生協である青森保健生活協同組合において、地域に根ざした病院運営を行っているあおもり協立病院。青森保健生活協同組合は、総合外来センターである協立クリニックとともに2つの病院と2つの診療所、そして22の介護等の事業所を運営しており、診療所と連携しながら病院での治療へつなげるだけでなく、訪問看護ステーションや居宅介護支援事業所など在宅医療も含めて1つの法人内で支援できる体制が整っている。
そんな病院含めた法人全体のシステム全般を担当しているのが、法人情報システム課だ。「県内でも早い段階で電子カルテシステムを導入し、病院内でのシステム専任者もいち早く設置するなど、ICT環境の整備は積極的に実施しています」と同課 課長で医療情報技師の木村 正博氏は説明する。
そんな同院では2021年に、スイッチを中心としたネットワーク機器の保守切れに伴って、新たなネットワーク環境の整備が求められていた。そこで、既存環境の課題解決にもつながる新たなネットワーク基盤への刷新に取り掛かることとなった。
新たな環境整備に向けて、既存環境を手掛けるベンダ含めて複数の企業からの提案を受け、そのなかで注目したのが、東芝ITサービスが提案する“基幹ネットワークスイッチ老朽化に伴う更新”だった。もともと東芝ITサービスとは、あるグループウェアを展開する際のサーバインフラ提供の頃からの付き合いだった。「グループウェアのインフラに始まり、VDIで動かす往診システムを構築するなどお世話になっていました」(木村氏)。ただし、当時はネットワーク領域については別のベンダが環境を整備している状況だったという。

経緯

病院の危機を救ったセキュリティインシデントに対する柔軟な対応力

ある時、院内のネットワークにおいてセキュリティインシデントが発生し、ネットワーク負荷がダウン寸前に。原因となったワームへの対応において解決策を提示したのが東芝ITサービスだった。「電子カルテベンダーやネットワークベンダーに相談したところ、各社の対応範囲外にも影響し、なかなか対処が困難だった。Windowsアップデートで対処できるはずが、稼働する医療機器に対してアップデートが難しいとベンダから言われてしまった。業務に直接支障は出なかったものの、あの時は本当にどう対処すべきか困ってしまいました」(木村氏)。
その際に、急遽被害箇所を特定するためにUTMをネットワーク上に設置し、その原因箇所を迅速に特定、駆除にまで至るプロセスで尽力したのが東芝ITサービスだったのだ。「ちょうど別のシステム導入を行うために病院を訪れていた東芝ITサービスのエンジニアに相談したところ、後日UTMを貸与いただき、すぐに原因を特定していただけました。その柔軟な対応力を高く評価したのです」(木村氏)。顧客の課題に真摯に向き合う姿勢が高く評価されたことがきっかけとなり、無線APの導入やネットワーク管理基盤の整備を含め、ネットワーク領域にも東芝ITサービスが提供するサービスが展開され始めることとなる。

選定

病院が求める最適なネットワークにセキュリティ面を考慮した提案を高く評価

今回更新対象となっていた院内ネットワークについては、実は以前から東芝ITサービスから課題が指摘されていた。「VLANが細かく設定されておらず、現在の院内ネットワークのセグメント構成では、セキュリティインシデント発生時に被害が拡散しやすいと以前から東芝ITサービスから指摘を受けていました。ネットワーク刷新の際には、将来ネットワークがセキュアに拡張しやすいよう、きちんとセキュリティを考慮したセグメント構成を提案してくれたことを高く評価したのです」(木村氏)。また、将来的な帯域拡張に向けて、限られた予算のなかで10Gインターフェースに拡張できるようなネットワークインフラの提案も、他社からはなかった提案だった。
予算も考慮しながら、病院に必要なネットワーク環境の提案を高く評価し、東芝ITサービスが提案する“基幹ネットワークスイッチ老朽化に伴う更新”を採用することになったのだ。

評価

ネットワークの可視化で管理工数の削減に貢献

新たなネットワークでは、コアスイッチ2台と50を超えるフロアスイッチをもとに、前年度に導入した30台ほどの無線APにて院内ネットワークが構成されており、セキュリティ監視体制としてネットワークの出入り口やリモートメンテナンスなど外部サービスとの接続のために複数のUTMがネットワーク上に設置され、脅威検知が可能な環境となっている。サーバー側の監視サーバーを活用してネットワーク側の保守も統合するクローズドな監視環境を整備するなど、東芝ITサービスの提案でコストを抑える工夫も施されている。なお、今回院内ネットワークの刷新を行った以外にも、2015年には各院所のネットワーク機器を刷新、2020年にはAPの刷新も東芝ITサービスが手掛けるなど、青森保健生活協同組合全体のインフラを強力に支えている状況にある。
新たなネットワークに刷新したことで、ネットワークを利用する現場については使い勝手を大きく変える事なく、管理面でネットワークの可視化が進んだことで管理工数の削減には大きく貢献している。「日々チェックする項目はわかりやすくなり、万一の時もアラートがきちんと通知されるため、把握しやすくなっています。検知から相談するフローが迅速化されたことも大きい」と同課坪内伸夫氏は評価する。以前はアラートが上がった時点で保守に連絡したとしても、たとえクリティカルなエラーであっても調査に1日以上かかってしまうこともあったという。今では東芝ITサービスの迅速な支援によってすぐにレスポンスが返ってくるなど、安心感が違うと評価する。
またスイッチメーカーもうまく巻き込みながら、同社に最適なサポート体制を整備するなど、顧客に最適な環境づくりへの支援についても高く評価する。「おそらく以前に比べて3割以上は迅速に対応いただけている印象ですが、実は保守にサポートいただくような不具合は全く起きていません。そもそも安定稼働が続いています」(坪内氏)。
東芝ITサービスの支援体制については、今や絶大な信頼を誇っているという。「今では電子カルテ以外の、仮想サーバー環境に設置しているサブシステム含め、ほとんどの環境を見ていただいています。実際の提案力や構成力は高く評価しているだけでなく、我々のシステムには欠かせない存在として、絶対の信頼を置いています」(木村氏)。また、保守サービスに強みを持つ東芝ITサービスだけに、一般的なインテグレータに比べても顧客の要望に応じて柔軟に対応してもらいやすい点も評価の1つだ。「深夜に対応せざるを得ない時も、互いに声がけしながらきちんとケアしてもらった印象が強い。スタッフへの配慮など、とても良い会社だと思っています」(坪内氏)。

今後

診療所含めたネットワーク刷新やセキュリティ強化に向け対策実施にも期待

現在は、病院や協立クリニックまで含めたネットワーク全体の導入から保守を東芝ITサービスが手掛けており、ちょうど既存UTMの入れ替え作業を進めている段階にある。今後は、診療所側の無線LANやスイッチ含めたネットワーク環境の刷新が計画されており、この診療所のネットワーク構築に関しても期待を寄せているという。また、数年後にはサーバインフラのリプレースも控えているため、セキュリティを強化しながら新たな環境整備を進めていきたいという。
また院内ネットワークはクローズドな環境となっているが、外部接続時のルート可視化、接続時の条件明確化など、今年度はそれらの洗い出しを完了させたうえで、それぞれどんなセキュリティ対策が必要なのかの洗い出しを進めていきたいという。「外部脅威が高まるなか、早急な対策が求められます。東芝ITサービスと相談しながら、早めに予算を確保してセキュリティ対策を強化したい。他にも、各種センサーを導入して無線APと連携させることで現場の業務を効率化するなど、デジタル技術をさらに活用した今後の拡張についてもいろいろ相談しながら進めていきたいと思っています」(木村氏)。

[イメージ]集合写真

この事例のサービス

ネットワークセキュリティワンストップサービス

企業プロフィール

社名 青森保健生活協同組合 あおもり協立病院
代表者 院長 相馬 裕
設立 1994年5月
診療科目 内科、呼吸器内科、消化器内科、循環器内科、神経内科、緩和医療内科、精神科、リウマチ科、リハビリテーション科、放射線科

この記事の内容は、2023年7月に取材した内容を元に構成しています。
記事内の数値、データ、社名、組織名、役職などは取材時のものです。

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